暴走。

2002年11月20日
苦しげだった。

その表情

まとわりつく大きな手。

首を締め上げられ、喉頭蓋を圧迫され空気を吐けず、吸いも出来なかった。

喉頭の輪状軟骨は気道を締め上げる。

それを、僕は見ていた。

彼女は哀しげな顔。

裏切られたモノの眼をしていた。

僕の体は、熱くナった。

ワからなク、なッてイク・・

自分の体が、何かに包まれるのを感じていた。

そして、彼の体は血を吹いた。シトミン、グアニン、チミン、アデニン・・そしてもうひとつの塩基が蘇生する。

mRNAが崩壊して、DNAを片っ端から構造変化をさせていく。

脳はその“内容”を進化させていた。

起こりえないニューロンの細胞分裂、軸索は太くなりミエリン鞘はちぎれる。

単極、双極、多極ニューロンは互いに融合し分裂は止まった。

アストロサイトすら侵食し、自分の“役”にたたせる。

神経インパルスはちぎれたミエリン鞘を吸収し、閾値は、入りっぱなしになった。

そして、進化は体の構造を侵食し始める。

網膜がその集束を高め、水晶体は厚みを増す。

虹彩はよりその力を得、毛様体の筋肉は強化される。

すべての付属器官にも強化の手が加えられた・・・

有糸分裂が起こり、タンパク質の種類は増え細胞は悲鳴を上げる。

基底層は新たな細胞におかされて、有刺層のトゲは一体化し、皮膚は硬化していく・・

すべての筋肉、ブレインシリーズの第12神経すべての発達も終了、彼は?敵?の手をつかんだ。

(小説の実験カキコ)



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